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<弦楽合奏の楽しみ>
(2) 3つの方針

前回書きましたように、大方針が決まりました。演奏会はやらない、バロック音楽の弦楽合奏、マンネリ防止の3つです。

今日はその3大方針について、詳細に説明したいと思います。何故なら、これが今回のお話の根底に流れる考え方であり、此の方針に徹底的にこだわってきたことを先ずご理解していただきたいからです。

(1)何故演奏会をやらないのか。

色んな団体を見てみても、必ず演奏会はやられています。しかし、色々聞いてみると、出席率が悪く歯抜け状態での練習という現象は、我が大学オケの実体と似たり寄ったりなんです。

演奏会に出ると約束した以上、まずその本番には万難を排して出席せねばなりません。そして、その直前の何回かの練習もソリストとの音あわせ等で外せない練習というものが必ずあるものです。ですから、少なくとも本番前約1ヶ月あるいは少なくとも2・3週間は完全にオケに縛られてしまうことになります。普段歯抜け状態で、合奏にならなかった分を取り戻さねばならない程度が深刻で有ればあるほど、過密な練習スケジュールにならざるを得ないことでしょう。

これは普通の社会人として活躍している人にとっては大変なことだと思うのです。ですから、とにかく本番が済むまでは・・・といった涙ぐましい努力でやっと本番を終える。あーやっと済んだ・・・ヤレヤレ・・・と思うのも無理のないところです。そしてその反動でしばらくお休みということになります。

私たちは、出席率100%の合奏団を目指しました。それを妨げる元凶は演奏会にあるとし、演奏会は行わず普段の1回1回の合奏を楽しむと云うことにこだわり続けました。大げさに言えば、一回一回が真剣勝負の雰囲気を作りたかったのです。合奏は月2回、第2第4日曜日とし、演奏会をやらない代わりに曲は3回で仕上げることとし、その3回目は録音会としました。緊張感の中で弾く事も大事だと思ったからです。

(2)何故弦楽合奏なのか

大学オケ時代は、管楽器が出る出ないで選曲に苦労した思いがあったからです。つまり全員参加という観点からすると、特に金管楽器が全員出られる曲を探すとなると非常に難しく、もうとにかく面倒です。また、難しい曲なんかをテンポを落としてゆっくり練習するなんて事は、管楽器から猛烈なクレームが出て出来ないことでしょう。弦楽器だけならその点自由自在です。

どうしても管楽器の入った曲をやりたくなったときは、特別に外部から連れてこようではないか、後輩のオケの連中もいることだし、ということで弦楽合奏と云うことに決まりました。

(3)何故バロック音楽か

それは未知の世界だったからです。折しもバロック音楽ブームで、イ・ムジチ合奏団の人気が最高潮の時代でした。私たちの誰もが、フィリックス・アーヨの四季に酔いしれていたのでした。 弦楽合奏をやると決まったときから、すなわちバロックをやることになるのは自然の成り行きでした。 第一、私たち初心者クラスでも、譜面面からいえば何とか食らいついていけるのはバロックであろう、というのが結論でした。

こんな訳で、大方針が決まりました。あと、マンネリを防止する方法として、年1回合宿をやる、たまには管楽器の入った曲もやる、ソロは持ち回りとする。とこんな様なことだったと思います。

さぁ、さてこのような大方針で動き出した我が合奏団、いかなる問題が待ち受けていたのか・・・。